010-2021 会員便り 『 2009年9月北海道 』

2021年2月20日土曜日

会員便り

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 今回は国内の旅です。ロンドン事務所長を務めた関野さんとの北海道の旅。関野さんは人事部で採用も長くやっていましたからご存じの方も多いはず。

 関野さんからかつて採用でお世話になった元小樽商業の教諭・高野勝重さんに久しぶりに会いたいので北海道に行こうと誘いを受けた。早速高野さんに連絡をとりニセコや積丹半島の案内をしてもらう約束を取り付けて旅をスタートした。私は関野さんの下で北海道地区の採用担当だったのです。

 初日は関野さんが行ったことがない旭山動物園、2日目は高野さんの車でニセコから岩内、3日目は積丹半島方面へ走る。
天気に恵まれ羊蹄山もよく見えた 独特の形をした印象的な山だった。


ニセコでは有島武郎記念館


2人とも高野さんに言われるがまま窓際のシートに座りポーズ。


吉永小百合さんが座った席だったらしい。ここから岩内に向かう。途中の峠のダケカンバ林が白樺に似て美しい。
 かつて漁業が盛んだった岩内では木田金次郎美術館。京極の広大なじゃがいも畑を帰路はひた走る。

 翌12日は積丹半島ドライブ。ここに東京に店を持つ「ふじ鮨積丹本店」があり、関野さんがどうしても入ると言ってきかない。11時前で店は開いておらず、しかもゆっくりとした朝食をホテルでとり3時間も経っていない。結局30分ほど待って最初の客となった。

 ニセコ・岩内のドライブは有島武郎の「生まれいずる悩み」を辿る旅。高野氏は言わなかったけれど、読書家の関野さんはわかっていた。自分がこのことに気づいたのは迂闊にも旅から帰ってからのこと。水上勉「飢餓海峡」を辿る旅も兼ねていたのかも。

 この数年後関野さんは突然倒れて亡くなられた。この旅も人づき合い、気遣いを大事にするこの人らしいもので、最後までそれは変わらなかった。
(内藤 元晴) 




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